狼というと、食べられちゃう怖いイメージを持っている方が多いと思います。童話の世界では常に、可愛い赤頭巾ちゃんを食べようとしたり、子豚ちゃんや子羊ちゃん達を襲う役柄です。日本狼はすでに絶滅してしまいましたが、海外では未だ家畜を襲う害獣扱いをされているところも少なくありません。
私は、「狼王ロボ」のお話しが好きです。ロボは実在した狼で、物語も事実を元に作られています。
物語は、カナダの博物学者シートンのもとにある日一通の手紙が届いた事に始まりました。送り主はアメリカで実業家として成功し、牧場経営をしている知人でした。手紙を読むと彼が経営している牧場がある地域では、近年家畜が狼に殺される事件が多発しており、動物の生態に関して豊富な知識を持つシートンの助けを借りたいのだという。本来なら狼狩りを専門に行うウルフハンターに依頼するはずが、なぜ学者である自分に助けを求めるのかという疑問を抱きながらも、シートンは牧場があるニューメキシコへと向かった。
ニューメキシコの一地区カランポーに到着したシートンは、現地の人々から「魔物」と呼ばれ恐れられる古狼、ロボの存在を知らされる。ロボはがっしりとした巨躯の狼で、自分の倍以上もある体重の牛を引きずり倒す体力と「悪魔が知恵を授けた」とさえ称される知性を持ち合わせていた。今までも何人もの牧場主やハンターたちがロボに挑んだが、策は全て徒労に終わり何百頭もの家畜や猟犬が殺されたという。人間を翻弄し続けるロボに万策尽きたカランポーの人々は、今まで数々の狼の群れを退治してきたシートンに白羽の矢を立てたのだった。
依頼を受けたシートンはロボの群れの追跡を開始した。率いる数は5、6頭程度と少数の群れでありながら、整然とした統率に裏付けされた鮮やかな狩りをみせるロボの賢さにシートンは驚嘆する。シートンは知恵を絞りロボを捕らえようとするが、いかなる巧妙な仕掛けも通用せず、ロボたちは人間を嘲笑うかのように罠をかいくぐっていった。
そして追跡開始から3ヶ月が経った頃、シートンはロボの群れの足跡を見てあることに気付く。それは群れにいる特定の一頭にのみ、厳格なロボが例外的に寛容な態度を取っているというものだった。シートンはその特徴から足跡の主はロボの群れにいる唯一の雌、真っ白な毛色を持つ「ブランカ」と呼ばれる狼のものと断定する。ロボにとってブランカは特別な存在であり、これがロボの唯一の弱点と悟ったシートンは、捕獲の対象をロボからブランカへと変更。間もなくブランカは罠にかかり、シートンたちに捕獲される。
伴侶であるブランカを奪われたロボは冷静さを失い、シートンが仕掛けた罠に捕らわれる。ロボが命を賭けて奪還しようとした時、既にブランカは息絶えていた。ブランカを殺され、鎖に繋がれたロボはかつての荒々しさを無くし、与えられた食べ物や水を一切口にしないまま餓死する。あくまでも人間に屈服しないロボの最期を見たシートンは、その野生の中にある気高さに敬服すると同時に、誇り高き狼王に対する自身の卑劣を恥じるのだった。(Wikipediaより
私は、ロボの行動をとてもよく理解する事が出来ます。狼は、家族愛の深い動物です。夫婦は生きている間、一生連れ添います。夫婦愛が証明された、こんな実話もあります。
ある動物行動学者が狼の研究をしていました。高齢のオスとメスの夫婦の赤ちゃんが欲しかったのですが、メスは妊娠しませんでした。それで動物行動学者は、高齢のメスをサクの中から出して別の場所に移し、若いメスをオスがいるサクに入れました。そのメスは排卵期を迎えていました。動物行動学者は、若いメスの妊娠を期待していました。夜が明けて、動物行動学者が様子を見に行くと、若いメスが死んでいました。オスは若いメスを受け入れるどころか、殺してしまったのです。
高齢のメスは、オスの元に戻されました。
そこで動物行動学者は、何て浅はかな事をしてしまったのだろうと後悔します。
狼の夫婦の絆は、それ程深いものなのだそうです。
この話を読んだ時は、とても衝撃を受けました。 悪者イメージの狼ですが、彼らの本当の姿は家族愛の深い高い知能を持った動物なのです。
と、今日はなぜか語ってしまいましたが、これはあくまでも私個人の見解です。
我が家のウルフドッグ達は、厳しい現実が皆無なので「タレパンダ」の様な「ダレウルフドッグ」であります。別の言い方だと、もやし狼犬・・・ です。
お恥ずかし~~;
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